Instagramにて告知させていただきました通り、TACHINO CHIE (タチノチエ)を新規取扱ブランドとしてLounge Saiで展開させていただく運びとなりました。
まずは5月9-11日に川崎市にて立野さん本人の在廊していただき、受注会を開催いたします。
また、その翌週末、5月15-18日には、大阪での受注会を開催いたしますので、ご都合つけていただければと思います。(各イベント詳細は記事の最下部へ)
さて、当店のお客様であればInstagramで投稿した際にブランドを気になって調べていらっしゃる方が多いのではないかと想像しますが、今回TACHINO CHIEではGUJIという作品をご紹介させていただきます。

GUJIは形としてはミュール。
ミュールという名称だと妙に小洒落た感が出ますが、春夏にサッと履ける「つっかけ」、もしくは単に「サンダル」という、私の意識としてはカジュアルなアイテムとして使っていきたい、そういう立ち位置。
そんなこれからの季節の足元を任せるブランドとして、TACHINO CHIEを抜擢しました。
TACHINO CHIEはこのサンダル以外にもアイテムがありますが、このタイミングでまず最初にご紹介したいのが、今回のGUJI。

TACHINO CHIEの作品を初めて拝見したのは2023年の秋。
気がつけばご紹介までに、1年半も経ってしまいました。
私はこの10年以上、普段からGUIDI ROSELLINIを愛用していますが、さて夏になって少し足元に軽さが欲しい時に何を履こうかということは、ここ数年常に考えていました。
もちろん、これまでのようにMorosinoやOrlandoも良いのですが、夏らしいラフな格好に合わせる理想のサンダルを、今夏こそ投入すべきであろうと思い立ったわけです。
そこで、今回のTACHINO CHIEのGUJI。
選抜理由は、有無を言わせないほどの圧倒的な造形美。
サンダルという、履き物の中で最もカジュアルなアイテムが、横、正面、裏、どこから見ても抜かりのない、ピリッとした緊張すら感じられる強烈に美しい作品であるという矛盾。
いやむしろ、一般的にカジュアルなアイテムであるものだからこそ、突き抜けた美が必要なのだと思わされる説得力すらある。
写真のGUJIは私が個人オーダーした墨染めのポロサス、クロコダイル。
ポロサスをはじめ、リザードなど含むエキゾチックレザーを専門に扱うタンナーさんへ同行した際の写真。
ポロサスの墨染めは職人さんによるハンドダイ。
一枚ずつ、手作業で染めていきます。
そして(これは墨染めに限らずですが)、GUJIのポロサスでは片足に1匹分ずつ、つまり両足で2匹分のレザーが使用されています。
腑が細かく美しいレザーを選び、その中から両足分揃った時に個体差が出過ぎないようなバランスにて、立野さんが自ら慎重に1枚ずつレザーを選定。
完成品を見れば、間違いなくデザイナーの狂気を感じるでしょう。
息を呑む美しさとはこういうことか、と。
安易に「一生モノ」などという言葉を使いたくはないのですが、ため息の出るようなフォルムと素材の美しさに、これを手にしてしまったらこれ以上があるのだろうかと、サンダルとしてのアガリはこれかもしれないと自然と思えてしまう、そういう作品です。
ちなみにオリジナルのGUJIではインソールがベージュだったものを、私の希望によりブラックへ変更してもらいました。
素材は鹿皮のクロム鞣し。
インソールの変更は単に見た目としての個人的な好みだけというよりは、今後長く着用していく上でベージュのインソールだと汚れや擦れの黒ずみなど、私は絶対に気になってしまうだろうなと懸念があったため。
黒は汚れなど本当に目立たず、正解だったかと思います。
今回、私は自分用にポロサスの墨染めを選びましたが、イベントで受注可能なレザーは他にも用意があります。
ラインナップは以下の通り。
レザー
キップ|黒
スウェード|焦茶
グレインドレザー|黒
Guidi スムースレザー|黒
リザード
マット|黒
ヌバック|藍色、黒、焦茶
ポロサス
マット|黒、オーク
ヌバック|黒
墨染め
ウィメンズ含め、サイズも豊富にオーダー可能です。
また立野さんからご提案いただき、GUJIで初めてGuidiのスムースレザーでもサンプルを制作してもらい、9日からのイベントで受注を受け付けます。
Guidiレザーのサンプルはこの記事の執筆時点で私もまだ実物を見れていないのですが、立野さんのInstagramより以下抜粋。
unveiled
grainy GUJI
これまでのclassic GUJIと同様、贅沢にも表革から裏革まで継ぎ目なしの無縫製による良い肌触り。
grainy GUJIのコバや本底の仕上げへは、一足一足に独自の豊かな表情を施し、GUIDI leatherの魅力的な個体差に美しく絡み合い、ひとつの姿へと昇華しています。
GUIDI leatherならではの履き込むたびに深まる濃淡や艶と皺が履く人固有の特別な美しさを育むことと思います。
写真からも伝わる、Guidiレザーならではのオイルの乗ったしなやかで柔らかそうな質感。
実物への期待が膨らみます。
自分の分として1足目が先日届いたばかりですが、履いてすぐに2足目、3足目と、今後私の足元の定番として素材違いで買い足していくことを確信しました。
手仕事感や素材感強めな服達の足元に、スッと静かに耽美なGUJI。
至高の組み合わせです。
私も次はどのレザーで追加しようかと、受注会にて皆様と一緒にサンプルを見ながら改めて悩みたいと思います。
それではイベント詳細となります。
TACHINO CHIE - GUJI ORDER EVENT
- 2025年5月9-11日|12:00-18:00
- 神奈川県川崎市高津区末長1丁目8-13 シャトーブラン梶が谷 3階
梶が谷駅 徒歩30秒 (ドトールコーヒー横の外階段から3階へ)
- 2025年5月16-18日|12:00-19:00 (最終日18時まで)
- 大阪府大阪市西区立売堀1丁目5-2 立売堀ビル
本町駅 徒歩3分
川崎、大阪のイベント共にGUJIの受注会がメインとなっておりますが、その他にもDseconDやAviva Jifei XueのSS25コレクション、Liquides Imaginairesの最新作など、今のシーズンにぴったりな作品たちもご用意いたします。
ぜひ皆様のお越しをお待ち申し上げます。